OSリングの特長

「OSリング」・・・
貫通孔を設けたH形鋼梁の耐力を確保するために用いる特殊な金物で
梁ウェブに対してリング外周を全周すみ肉溶接することで取り付けます。

優れた施工性(トータルコストの削減)

ウェブ片面に取り付けるだけなので、施工時に梁を反転させる必要がありません。
また、従来用いられてきたプレートによる補強やパイプによる補強と比べ溶接量が非常に少ないので、溶接による熱ひずみの影響が小さくなります。

OSリング施工性イメージ

コスト削減イメージ
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経済的な設計

存在応力に応じて3種類のリングを使い分けます。SSタイプは小梁・片持梁専用です。

作用応力 型式 適用貫通孔 適用可能な梁の種類
大梁 小梁 片持ち梁


SS タイプ φ75〜φ350 ×
S タイプ φ75〜φ600
L タイプ φ75〜φ450

 

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あらゆる貫通孔径に対応

適用ウェブ貫通孔径(dw):φ75〜φ600
(例)φ375㎜の貫通孔を設けたい場合 ウェブ貫通孔径:φ375㎜・OSリング:400S or 400L

合理的な貫通孔補強
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構造性能(実験およびFEM解析)

各種実大実験および部分実験を行い、耐力・剛性・変形性能等の構造性能を確認しています。
それらの実験や解析のデータをもとに一般財団法人日本建築センターの評定を取得しております。
以下に構造実験の一例をご紹介いたします。

 

●実大実験結果

●FEM 解析結果

●M-Q耐力曲線

 

●実験状況

●実験結果-荷重変形関係

 

●実大実験結果

無孔梁、有孔無補強梁、OSリング

 

 

◆梁に軸力が作用する場合においても性能を確認

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両面補強も可能

大きな存在応力が作用する貫通孔はウェブ両面補強で対応

貫通孔1個あたりの溶接量比較例

貫通孔に作用する応力が大きい場合に適用

・梁せいに対して貫通孔径が大きい場合
・梁端部に貫通孔を設ける場合
・梁のスパンが短い場合 etc

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ブレースの付いた梁にも対応

ブレース構造など、梁に軸力が作用する場合でも貫通孔を設けることができます。
軸力比※1)≦0.05の場合は、軸力無しと同耐力です。
0.05<軸力比≦0.25の場合は、軸力に応じて曲げ耐力を低減します。
※1)軸力比=N/Ny N:梁に作用する軸力、Ny:梁の降伏軸力 Ny=A(梁の断面積)×F(梁の基準強度)

 

●OSリング耐力曲線

 

 

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SRC梁についてNEW

注意!OSリングはSRC梁にも適用可能です。RC部分は、別途検討を行う必要があります。
本工法を適用できる鉄骨鉄筋コンクリート構造梁は、(一財)日本建築センターなど第三者機関による評価(評定など)を取得したRC梁貫通孔補強工法の中で、鉄骨鉄筋コンクリート構造梁に適用することが認められたもの、または、鉄骨鉄筋コンクリート構造計算規準や鉄筋コンクリート構造計算規準などの日本建築学会の規準や指針に基づいてRC梁貫通孔補強部分の計算を行ったものに限ります。
また、本工法の適用範囲、及び、組み合わせるRC梁貫通孔補強工法の適用範囲(下図参照)を遵守する必要があります。下図に主なRC梁貫通孔補強工法の注意事項を示します。詳細は組み合わせるRC梁貫通孔補強工法の設計資料などを必ずご確認ください。

 

◆SRC梁貫通時のRC部分の注意事項(参考)

 

※1) SRCD内は、RC梁貫通補強工法の規定により設置不可となる場合が多いため、ご注意ください。
梁端部に貫通孔をあけたい場合は、「OSハリーZ」をご検討ください。
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