適用範囲
本工法の採用をご検討の際は下記適用範囲の確認及び存在応力による設置可否検討が必要です。
詳細は「OSリング工法設計ハンドブック」に記載していますので必ずご一読願います。

◆通常検討(軸力比※14≦0.05)
梁の規定
断面形状 |
H形断面 |
梁せい(D) |
1800mm以下 |
梁幅(B) |
600mm※5以下 |
ウェブ厚(tw) |
32mm※6以下 |
フランジ厚(tf) |
100mm以下 |
梁幅/梁せい(B/D) |
梁の部材種別がFA・FBランクの場合はB/D≧1/4※7 |
梁の部材種別 |
FA、FB、FC、FD※8※9 |
SSタイプ適用梁※1 |
小梁、片持ち梁 |
鋼種 |
SS400、SM400、SN400※11、SM490、SN490、SM520 325N/mm2≦F※10≦440N/mm2の国土交通大臣認定建築構造用鋼材※12 |
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貫通孔の規定
断面形状 |
2/3D以下(F※10>385N/mm2の場合は1/2D以下) |
偏心量(e') |
e1(フランジ内面からOSリング外縁距離) tf+a+tr+1/2dw≦e1≦D-(tf+a+tr+1/2dw) e2(フランジ外面から貫通孔縁までの距離【梁せいの1/6以上】) 1/2D-(1/3De-1/2dw)≦e2≦1/2D+(1/3De-1/2dw) De=D、ただしD>1200mmの場合は、De=1200mm e'はe1とe2を満足する必要がある。 |
フランジ下端とのあき※3(a) |
600mm<Bの場合、a=max(A=70mm、r+1.8S) 400mm<B≦600mmの場合、a=max(A=40mm、r+1.8S) 150mm<B≦400mmの場合、a=max(A=30mm、r+1.8S) B≦150mmの場合、a=max(A=24mm、r+1.8S) r : H形鋼のフィレット寸法またはビルトH形鋼の溶接サイズ S: OSリングのすみ肉溶接サイズ |
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◆軸力検討(0.05<軸力比※1※14≦0.25)
梁の規定
鋼種 |
SS400、SM400、SN400※11、SM490、SN490
F※10=325N/mm2の国土交通大臣認定建築構造用鋼材※12 |
SSタイプ適用梁 |
適用不可 |
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貫通孔の規定
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◆SRC梁の鉄骨部分に使用する場合
鋼種 |
SS400、SM400、SN400※11、SM490、SN490、SM520 325N/mm2≦F※10≦355N/mm2の国土交通大臣認定建築構造用鋼材※12 |
幅厚比 |
鋼種 |
フランジ幅厚比 |
ウェブ幅厚比 |
SN400A、SN400B、SN400C、 SS400、SM400A、SM400B、SM400C |
23以下 |
96以下 |
SN490B、SN490C、SM490A、SM490B、SM490C F※10=325N/mm2の国土交通大臣認定建築構造用鋼材※12 |
20以下 |
81以下 |
SM520B、SM520C F※10=355N/mm2の国土交通大臣認定建築構造用鋼材※12 |
19以下 |
78以下 |
梁せい比(SRCD/D) |
0.37以上 |
梁軸力が作用する梁 |
適用不可 |
SSタイプ適用スパン比(L/D)
孔径比 |
小梁 |
片持梁 |
1/2<dw/D≦2/3 |
10.0以上 |
5.0以上 |
1/4<dw/D≦1/2 |
6.4以上 |
3.2以上 |
1/6<dw/D≦1/4 |
2.0以上 |
1.0以上 |
dw:貫通孔径、D:梁せい、L:スパン
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軸力が作用し、塑性化が予想される領域※13に貫通孔を設ける場合の適用スパン比
補強タイプ |
作用軸力(0.05<N/Ny≦0.25) |
貫通孔径/梁せい |
0.36以下 |
0.36超え0.50以下 |
Sタイプ |
6.0以上 |
SWタイプ |
6.0以上 |
Lタイプ |
4.0以上 |
6.0以上 |
LWタイプ |
4.0以上 |
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孔径比≧1/2の貫通孔を最小連続孔間隔で連続して設ける場合の適用スパン比
補強タイプ |
梁の内法スパン(L)/梁せい(D) |
孔径比(貫通孔径/梁せい) |
両方とも1/2の場合 |
どちらかが1/2超の場合 |
Sタイプ |
6.0以上 |
6.0以上 |
SWタイプ |
6.0以上 |
6.0以上 |
Lタイプ |
6.0以上 |
6.0以上 |
LWタイプ |
4.0以上 |
6.0以上 |
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※1) |
条件によって、適用スパン比の制限があります。詳細は設計ハンドブックを参照してください。 |
※2) |
梁端部近くは応力が大きく、設置不可となる場合があります。 |
※3) |
OSリングの溶接部は、H形鋼のフィレットや他の溶接部と重ねないでください。 |
※4) |
OSリングを後付の場合は、原則、a寸法の考え方に準じます。ただし、最小で30mmとします。 |
※5) |
D≧750mm以上、B<0.9×Dの関係を満たせばB≦1000mmまで対応可能です。 |
※6) |
梁がSS材、SM材またはSN400A材の場合はtw≦25mmとなります。 |
※7) |
部材種別がFC・FDランクの場合は塑性化が予想される 領域※13に適用不可のため制限はありません。 |
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※8) |
部材種別がFC・FDランクの場合は塑性化が予想される 領域※13に適用できません。 |
※9) |
ウェブ幅厚比は96※10以下です。 |
※10) |
F:梁の基準強度(N/mm2) |
※11) |
SN400Aは塑性化が予想される領域※13に適用不可 |
※12) |
適用可能鋼材リストは、設計ハンドブック4・5ページ参照 |
※13) |
梁の材端から梁長さ×1/10または梁せいの2倍の内大きいほうの範囲、もしくは長期荷重を考慮した上で地震力などによって塑性化が予想される範囲 |
※14) |
軸力比=N/Ny N:梁に作用する軸力、 Ny:梁の降伏軸力 Ny=A(梁の断面積)×F(梁の基準強度) |
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各種納まり事例

上下貫通孔、鉛直ハンチ内、水平ハンチ内、カバープレート内は適用不可